小学校受験を目指すご家庭にとって、学校説明会シーズンはとても大切な時期です。
各校が教育理念や日々の学校生活について直接伝えてくれる貴重な機会ですから、可能であればパパ・ママそろって参加するのが理想です。
ですが、現実には、
「子どもを預ける先がない」
「仕事の都合で両方そろうのは難しい」
といった事情もあります。
そんなときに、パパまたはママのどちらか一方だけが参加するという選択をする場合、どのようなデメリットがあるのか、またその場合に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
パパ・ママどちらかだけが参加する場合のデメリット
1. 温度感や雰囲気がうまく伝わらない
説明会では、言葉で伝えられる情報以上に、
先生方の表情、話し方、空気感、保護者同士の雰囲気
といった、「場の空気」がとても重要な判断材料になります。
しかし、それは言葉だけで完璧に再現するのが難しいもの。
参加していない方にいくら丁寧に説明しても、「なんとなく合わないかも」という肌感覚まで正確に伝えることはできないのです。
2. 受け取る印象に主観が入ってしまう
人はどうしても、自分の価値観を通して物事を受け止めます。
パパが参加した場合、パパの視点
ママが参加した場合、ママの視点
という形で、フィルターがかかった情報が伝わりやすくなります。
その結果、「あなたはそう思ったかもしれないけど、私は違うかもしれない」と後から意見が食い違うリスクが生まれることもあります。
3. 願書・面接対策で情報が不足する可能性
願書や面接では、
「なぜこの学校を志望したのか」
「この学校でどんなふうに育ってほしいか」
といった具体的なエピソードや想いを問われることがよくあります。
パパ・ママ両方が同じ説明会を経験していないと、願書や面接の内容に一貫性を持たせにくくなるというデメリットが生じます。
願書では一貫した家族の考え方が求められるため、ここでズレが出ると不自然な印象を与えてしまうこともあります。
どうしても片方だけ参加する場合の留意点
1. 必ず「情報の共有の仕方」を工夫する
単にメモをとるだけでなく、
- 音声や動画で説明を記録する
- 配布資料に加え、話のニュアンスや表情もメモに残す
- 参加後すぐにパパ・ママでディスカッションする
など、五感で感じた情報をなるべく豊かに共有する工夫をしましょう。
感想は新鮮なうちに話し合うのがポイントです。
2. 参加できなかった側も事前に「聞きたいこと」をリストアップしておく
一方だけが参加する場合でも、家族で事前に「何を確認したいか」を話し合っておくことが大切です。
たとえば、
- 教育方針の具体例
- 先生方の雰囲気
- 保護者への期待事項
など、「我が家が気にしていること」を明確にしておけば、よりズレの少ない情報収集ができます。
説明会での質問については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。
3. 必要であれば個別相談や追加説明会にも申し込む
もし説明会後に「やっぱり二人で話を聞きたい」と思ったら、学校に個別相談の機会を依頼するのも一つの方法です。
多くの学校では、個別に相談対応をしてくれる場合もありますし、次回の公開授業やオープンスクールに二人で参加するという手もあります。
4. 決定は必ず「家族全員で」する
最終的に志望校を決めるときには、
パパ・ママ両方が納得したうえで決定する
ことを徹底しましょう。
どちらか一方が感じたことだけで志望校を決めてしまうと、入学後に「こんなはずじゃなかった」という後悔につながるリスクが高まります。
まとめ・結論
小学校受験における学校説明会は、単なる情報収集の場ではなく、学校との相性を肌で感じる貴重な機会です。
できればパパ・ママ揃って参加するのが理想ですが、現実的に難しい場合もあります。
その場合でも、
・情報を豊かに持ち帰る工夫をする
・家庭での共有を丁寧に行う
・最終判断は家族全員でする
この3つを意識すれば、片方だけの参加でも、満足できる志望校選びにつなげることができます。
子どもの6年間、そしてその先の未来を左右する大切な選択。
だからこそ、慎重に、丁寧に、家族みんなで歩んでいきましょう。