小学校受験は「親の受験」と言われることもあるように、親が子どもの受験準備に深く関わることは避けられません。
ペーパーや製作、生活習慣の練習など、日々の取り組みの中で、どうしても親が指導する場面が増えていきます。
しかし、子どもは大人のようにすぐに覚えるわけではありません。
何度言っても繰り返す、注意しても直らない……そんな場面で、親の「イライラ」が溜まっていくのは自然なことです。
でも、そのイライラをそのまま子どもにぶつけてしまうと、子どもは敏感に感じ取り、ストレスを抱えるようになります。
この記事では、親がイライラを抑える工夫と、イライラしても子どもに伝えないための方法 をお伝えします。
なぜイライラするのか?親の感情の正体を知る
まず大切なのは、「イライラしてしまう自分」を責めないこと。
イライラは、子どもを思う気持ちが強いからこそ湧いてくる感情です。
親のイライラの背景には…
- 「なんでこんなこともできないの?」という焦り
- 「このままで間に合うのかな?」という不安
- 「ちゃんとさせないとダメな親だと思われる」というプレッシャー
- 「何度も言ってるのに…」という無力感
こうした感情は、真面目で熱心な親ほど抱えやすいものです。
子どもは親の感情にとても敏感です
子どもは、言葉に出さなくても、親の表情、声のトーン、ため息、動きからイライラを感じ取ります。
そして、
- 「自分のせいで怒ってるのかな…?」
- 「また失敗しちゃった…ダメな子なのかも」
そんなふうに、自分を責めたり、意欲を失ったりするきっかけになりかねません。
イライラしないためにできること
1. 完璧を求めすぎない
✅ 「年齢相応の成長」で十分
✅ 「今日は1つでもできたらOK」にハードルを下げる
できたことに目を向けることで、感情も穏やかになります。
2. 「できないことは成長の種」と考える
- 今できないことは、「これから伸びるチャンス」
- 失敗を繰り返すことが、むしろ学びを深める
「成長中なんだ」と視点を変えると、イライラが和らぎます。
3. 時間と気持ちに「余白」を持つ
- 予定を詰めすぎず、余裕を持って取り組む
- 取り組みは短時間に区切る(10〜15分程度)
親も子どもも「気持ちに余裕があるとき」が学びのチャンスです。
イライラしてしまったときの対処法
1. その場を離れる「冷却タイム」を持つ
✅ いったん深呼吸
✅ お茶を飲む・洗面所に行くなどして場をリセット
数分離れるだけでも、感情は落ち着きやすくなります。
2. 「伝え方」を変える
✅ 「なんでできないの?」ではなく
✅ 「どうしたらできるかな?一緒に考えてみよう」に変換
叱るのではなく、一緒に解決する姿勢を見せることで、親の気持ちも穏やかに保てます。
3. イライラした自分に罪悪感を持ちすぎない
✅ 「また怒っちゃった」と責めずに
✅ 「次はこう言ってみよう」と振り返りに切り替える
子育てに完璧はありません。失敗しても、やり直せば大丈夫です。
日常的にイライラを溜めない工夫
1. 子どもと「頑張らない時間」を作る
- 受験と関係ない遊び
- お散歩やお菓子作りなど、気持ちがゆるむ時間
「がんばる」だけでなく、「楽しむ時間」があると、親子関係も安定します。
2. 他の人と気持ちを共有する
- 夫婦で役割を分担
- ママ友や先輩ママに話を聞いてもらう
言葉にするだけで気持ちが楽になることも。
3. 親自身の「がんばりすぎ」に気づく
✅ 「このやり方、本当に必要?」
✅ 「今、私が疲れてるだけかも?」
時には立ち止まり、見直すことも大切です。
まとめ:親の心の安定が、子どもにとって最大の安心
イライラを伝えないための工夫まとめ
✅ 子どもの「今の姿」を認め、完璧を求めない
✅ 感情が高ぶったときは、距離を置いてクールダウン
✅ 「伝え方」を工夫して、責めない関わり方を意識する
✅ 親自身ががんばりすぎないように気をつける
小学校受験は長い道のりですが、子どもにとって一番の学びは「おうちの安心感」。
親が穏やかでいられるように、自分自身のケアも大切にしてくださいね。