子どもが新しいことに挑戦するとき、大人はどんな言葉をかけてあげると良いのでしょうか。小学校受験を考えるご家庭では、「挑戦する力」や「最後までやり抜く力」を育てたいと思う親御さんも多いはず。そんなとき、子どもにどんな声をかけるかは、とても大切なポイントです。
中でも、子どもが挑戦した後にかける 「できたね!」 という言葉は、子どもの自己肯定感を育む魔法の言葉になり得ます。では、どのように伝えればよいのでしょうか。
「できたね!」が子どもに与える効果
「できたね!」と言われたとき、子どもは 「自分の頑張りを認めてもらえた」 という実感を持ちます。この言葉の持つ力には、次のようなメリットがあります。
- 成功体験を強化できる
→ 「自分でやればできるんだ!」という前向きな気持ちにつながる。 - 挑戦する意欲を育む
→ 小さな達成感を積み重ねることで、次の挑戦へとつながる。 - 親子の信頼関係が深まる
→ 親に認めてもらえる安心感が、自己肯定感の土台になる。
「できたね!」を効果的に使うポイント
① どの部分が「できた」のか、具体的に伝える
ただ「できたね!」と言うだけでなく、何ができたのかを言葉にして伝えると、より達成感を味わえます。
例
✅ 「はさみでまっすぐ切れたね!」
✅ 「最後まであきらめずにやったね!」
このように 具体的にフィードバック することで、子ども自身が「何を頑張ったのか」を理解しやすくなります。
② 「できたね!」の前に努力を認める言葉を添える
「できた!」という結果だけでなく、その過程を認めると、子どものやる気がさらに高まります。
例
✅ 「練習していたから、うまくできたね!」
✅ 「何回も考えて工夫したから、できたね!」
こうすることで、努力の積み重ねが成功につながる という学びが生まれます。
③ たとえうまくできなくても、「やってみたこと」に注目する
子どもは何度も失敗を重ねながら成長します。うまくいかなかったときも、挑戦したこと自体を認める言葉をかけると、自信を失わずに済みます。
例
✅ 「難しかったけど、やってみたね!」
✅ 「さっきより少しできるようになったね!」
「結果」よりも「挑戦したこと」を大事にする声かけが、子どもの成長を支えます。
注意点:間違った「できたね!」の使い方
① 比較する言葉を入れない
「〇〇ちゃんよりできたね!」のように、他人と比較する言葉は避けましょう。子どもは「他の人よりできるかどうか」に意識が向いてしまい、挑戦する気持ちを失いやすくなります。
② 「簡単だったね!」と言わない
「できたね!」の後に、「簡単だったね!」と言うと、「難しいことには挑戦しなくていいんだ」と思ってしまうことがあります。難しくても頑張って挑戦することが大切だと伝えたいですね。
③ 「できなかったこと」にフォーカスしない
「できたね!」の後に、「でも、ここはまだダメだね」と言ってしまうと、せっかくの成功体験が台無しになってしまいます。失敗した部分は後で改善するとして、まずは 「できたこと」にフォーカス しましょう。
まとめ:「できたね!」の言葉で子どもの挑戦を支えよう
「できたね!」は、子どもの自己肯定感を育む大切な言葉です。より効果的に使うために、次のポイントを意識してみましょう。
- 「何ができたのか」を具体的に伝える
- 努力の過程を認める言葉を添える
- 挑戦したこと自体を評価する
また、「比較しない」「簡単だったと決めつけない」「できなかった部分をすぐ指摘しない」ことも大切です。
子どもが新しいことに挑戦するとき、「できたね!」の一言が次の挑戦への原動力 になります。ぜひ、今日から意識して声をかけてみてください。