「幼稚園のほうが小学校受験に向いている」って本当?
小学校受験について調べていると、「幼稚園のほうが有利」という話をよく耳にします。
実際に、お教室の先生に聞いてみたところ、
保育園でも知識や経験は得られるが、幼稚園は能力の“定着”まで面倒を見てくれる
という理由で、幼稚園のほうが小学校受験には向いているとのことでした。
このほかにも、「小学校受験には幼稚園がいい」と言われる理由はあるようです。
共働き家庭にとっても特に気になるポイントを整理しつつ、保育園でも小学校受験に対応する方法についても考えてみます。
幼稚園のカリキュラムが受験向き
幼稚園と保育園では、教育内容や方針が大きく異なります。
幼稚園の特徴
- 文部科学省の管轄で、「教育」を目的としている
- 集団行動や生活習慣を重視するプログラムが多い
- 椅子に座って話を聞く時間が長い(授業形式に近い)
- 手先を使う活動(工作・お絵かき・折り紙など)が多い
保育園の特徴
- 厚生労働省の管轄で、「保育」が目的
- 自由遊びが中心で、学習要素は少なめ
- 体を動かす時間が多い(外遊び・運動が豊富)
- 生活習慣は学べるが、学習習慣がつきにくい
この違いが、「幼稚園のほうが小学校受験に向いている」と言われる理由の一つです。
受験では、「椅子に座って話を聞く」「指示通りに行動する」「課題をこなす」ことが求められます。
そのため、幼稚園での生活が、自然と受験に必要な力を育てる環境になっているのです。
幼稚園は「定着」までサポートしてくれる
お教室の先生が言っていたように、「幼稚園は能力の定着まで見てくれる」という点も大きな違いです。
例えば、
- 集団行動のルールを、繰り返し教えてくれる
- 鉛筆の持ち方やハサミの使い方を、丁寧に指導する
- 季節の行事やマナーを、日常の中で自然に身につける
保育園でも似たような経験はできますが、保育園では自由遊びの時間が多く、先生が一人ひとりにじっくり教える機会が少ないことも。
そのため、幼稚園の子どもは、「お行儀よく座って話を聞ける」「指示を理解して行動できる」など、受験に必要な基礎力がしっかり定着しやすいのです。
受験対策をしている幼稚園もある
幼稚園の中には、受験を意識した教育を取り入れている園もあります。
例えば、
- 国立・私立小学校の附属幼稚園 → 小学校への進学を考えた教育を実施
- 受験に強い私立幼稚園 → 受験対策のお教室と連携していることも
こうした環境にいると、受験に向けた準備が自然と進みやすいというメリットがあります。
一方で、保育園では基本的に受験対策は行われないため、家庭でのサポートが重要になるのです。
保育園でも小学校受験は可能? どう対策すればいい?
「じゃあ、保育園だと受験は難しいの?」と思うかもしれませんが、保育園出身でも小学校受験に合格する子はたくさんいます。
保育園に通いながら受験する場合、家庭でのフォローがカギになります。
① 受験を意識した習慣づけをする
幼稚園で自然に身につくことを、家庭で意識して取り入れるのがポイントです。
✅ 家庭でできること
- お話をじっくり聞く練習(絵本の読み聞かせ、親子の会話を増やす)
- 手先を使う遊びを意識的に取り入れる(折り紙、紐通し、お絵かきなど)
- 集団行動のルールを教える(順番を守る、挨拶をするなど)
- 机に向かう時間を少しずつ増やす(塗り絵やパズルなど)
② お教室や塾を活用する
保育園では受験対策ができない分、お教室や塾を活用するのも有効です。
- 年少(3歳)からお教室に通う → 受験に必要なスキルを早めに習得
- 家庭学習+短期講習で補う → 志望校に合わせた対策ができる
最近は、共働き家庭向けにオンライン授業や週末講座を設けている塾も増えているので、そうしたサービスを活用するのも一つの方法です。
③ 受験向きの保育園を選ぶ
一部の保育園では、知育プログラムや受験対策を取り入れているところもあります。
例えば、
- モンテッソーリ教育を取り入れている園(自主性や思考力を育てる)
- お受験向けの私立保育園(小学校受験を見据えた教育)
こうした園なら、受験に向けた素地を作りやすくなります。
まとめ:幼稚園が有利だが、保育園でも十分対応できる
小学校受験に向いているのは、
- 教育カリキュラムが整っている
- 集団行動や学習習慣が身につきやすい
- 受験対策をしている園もある
という理由から、確かに幼稚園のほうが有利な面はあります。
しかし、保育園でも家庭でのフォローやお教室の活用次第で十分対応可能です。
保育園でも受験に対応するには?
- 家庭で「聞く力・話す力・手先の器用さ」を育てる
- 受験対策のお教室や塾を活用する
- 受験を意識した保育園を選ぶのもアリ
家庭の状況に合わせて、無理のない方法で準備を進めるのが大切ですね。