小学校受験の準備を進める中で、子どもが「伸び悩み」や「スランプ」に陥ることは珍しくありません。
特別講座を受講したのに模試で結果が出なかったり、長期休暇の体験を忘れてしまったり、以前は解けていた問題が解けなくなったりと、さまざまな形で現れます。
このような時期に、親はどのように振る舞い、子どもを支えるべきなのでしょうか。大手小学校受験教室の講師のお話を紹介しつつ、具体的な対応策を解説します。
スランプは「頑張った証拠」
まず、スランプは「頑張った証拠」であると捉えることが大切です。
塾講師として30年間の経験を持つ乾俊和氏は、「スランプは努力している限り、必ずと言っていいほど起きる現象です」と述べています 。スランプをネガティブに捉えるのではなく、課題克服の機会と捉えることで、前向きに対応できます。 (成績急落、伸び悩み…わが子を「学習上のスランプ」から救う …)
親の焦りが子どもに伝わる
親の焦りや不安は、子どもに敏感に伝わります。
伸芽会の飯田先生は、「お父様お母様の精神と理念がしっかり安定していれば、お子様も落ち着くものです」と述べています 。親が落ち着いて対応することで、子どもも安心感を得られます。 (しんがかい通信 VOL.5｜特集 受験の壁はこうして乗り越える！(1))
スランプ時の具体的な対応策
1. 一時的に学習を休む
子どもがスランプに陥った場合、一時的に学習を休むことも有効です。コキア受験教室の桜井先生は、スランプに陥った子どもに対して「2ヶ月くらい勉強一切を休んで遊びなさい」とアドバイスを受けた経験を紹介しています 。
無理に学習を続けるのではなく、リフレッシュの時間を設けることで、再び学習意欲を取り戻すことができます。 (この時期をどう過ごすかで合否が決まる!? 「小学校受験1ヵ月前の …, 小学校受験 スランプのときはどうするか｜コキア受験教室 – note)
2. 基礎に立ち返る
スランプ時には、基礎に立ち返ることが効果的です。
桜井先生は、スランプに陥った際に「自宅学習は、今までの塾の教材を新年長の初めから丁寧にやり直しました」と述べています 。基礎を再確認することで、自信を取り戻し、スランプから抜け出すきっかけになります。 (この時期をどう過ごすかで合否が決まる!? 「小学校受験1ヵ月前の …, 小学校受験 スランプのときはどうするか｜コキア受験教室 – note)
3. 可視化で自信を取り戻す
子どもが自分の努力を実感できるようにするために、可視化が有効です。
保育士のてぃ先生は、「その子の良いところを書き出して貼っていく」ことを提案しています 。
「毎日机に座って勉強したね」「一生懸命に発表していた姿が素敵だったよ」など、具体的な努力を視覚的に示すことで、子どもは自信を取り戻すことができます。 (小学校受験直前！大人気保育士てぃ先生に聞く〈1〉大事な本番前に …)
4. 体を動かしてリフレッシュ
スランプ時には、体を動かすことで気分転換を図ることも効果的です。
乾俊和氏は、「体を使った学習を取り入れる」「音読をする」「人に説明をする」などのアクティブな学習方法を勧めています 。
また、勉強以外でも「バッティングセンターやボウリングに行く」「30分散歩をする」など、短時間で汗をかく活動が気分転換になります。 (成績急落、伸び悩み…わが子を「学習上のスランプ」から救う …)
まとめ
小学校受験において、スランプは避けられないものです。しかし、親が焦らず、子どもの努力を認め、適切な対応をすることで、スランプを乗り越えることができます。
一時的に学習を休む、基礎に立ち返る、努力を可視化する、体を動かしてリフレッシュするなど、子どもに合った方法でサポートしてあげましょう。
何よりも大切なのは、親が子どもを信じ、温かく見守る姿勢です。
