小学校受験と「のびのび育てる」は矛盾する?
「子どもはのびのび育てたい。でも、小学校受験を考えると、どうしても厳しい学習環境を強いることになるのでは…?」
小学校受験を意識すると、どうしても「勉強しなきゃ」「しつけを厳しくしなきゃ」とプレッシャーを感じるものです。一方で、子どもの自由な発想や好奇心ものびのびと育てたいと考える親も多いでしょう。
実は、この「のびのび育てる」と「小学校受験」の考えは対立するものではありません。むしろ、両立できるどころか、うまくバランスを取ることで受験にもプラスになるのです。
では、どうすれば両立できるのか、具体的に考えていきましょう。
1. 「のびのび育てる」の本当の意味を考える
「のびのび育てる」とは、好きなことだけを自由にさせることではありません。
大切なのは、子どもが好奇心を持ち、自分で考えて行動できる環境を整えることです。
たとえば、
- 自分の意見をしっかり言えること
- 好奇心を持ち、何かに夢中になれること
- 自分の行動に責任を持ち、周囲と良い関係を築けること
これらは、小学校受験で求められる「思考力」や「自主性」とつながるもの。つまり、受験準備をしながらも、子どもののびのびとした成長を支えることは十分可能なのです。
2. 遊びの中で学ぶ機会を増やす
受験対策というと「机に向かって勉強すること」と考えがちですが、小学校受験ではむしろ、遊びの中で学ぶ力が求められます。
例えば、
- 積み木やブロック遊び → 図形や空間認識の力を育む
- おままごとやごっこ遊び → コミュニケーション力や言葉の表現力を養う
- お散歩中の自然観察 → 理科の知識や好奇心を育てる
机上の勉強だけでなく、こうした日常の遊びを大切にすることで、子どもの「のびのび」と「学び」を両立できます。
3. 「やらされる勉強」ではなく「学ぶ楽しさ」を伝える
「勉強しなさい!」と言われると、子どもは勉強を嫌いになりがちです。そこで大切なのは、勉強を「楽しいもの」として捉えられる環境を作ること。
例えば、
- クイズ形式で問題を出す(「この形、どこにあるかな?」)
- 親子で一緒に考える(「どうしてこうなると思う?」)
- 「できた!」をたくさん経験させる(簡単な問題から始め、成功体験を積む)
受験対策でも、「学ぶことが楽しい」と思えれば、子どもは無理なく力を伸ばしていきます。
4. ルールやしつけを「型にはめる」のではなく、「理由」を伝える
小学校受験では、行動観察試験や面接を通じて、「しつけ」や「社会性」も見られます。
ただ、厳しくルールを押しつけるのではなく、子どもが納得できるように伝えることが大切です。
例えば、
- 「挨拶をしなさい」→「挨拶をすると、お友達と気持ちよく過ごせるね」
- 「お片付けしなさい」→「おもちゃをしまうと、次に遊ぶときすぐ見つかるね」
理由を理解することで、「やらなきゃいけないこと」ではなく、「自分で考えて行動する力」につながります。
5. 親が「受験のため」だけにならないようにする
「受験があるから…」と、つい厳しくしてしまったり、日々の生活が受験中心になってしまうこともあります。
でも、子どもにとって大切なのは、「親が楽しそうに接してくれること」。
- 勉強をする時間と、リラックスする時間をきちんと分ける
- 親自身も「学びって楽しい」と思えるようにする
- 「受験に受かること」が目的ではなく、「成長すること」を大切にする
この意識を持つだけで、子どもものびのびと学ぶ姿勢が身につきます。
まとめ:「のびのび育てる」と「受験」は両立できる
小学校受験を考えていても、子どもが窮屈に感じる必要はありません。「のびのび」とは、自由にさせることではなく、子どもの自主性や考える力を育むこと。 それは、受験においても大きな強みになります。
両立のために気をつけること
- のびのび育てる=「自由にさせること」ではなく、「自主性を育むこと」
- 遊びの中で学ぶ機会を増やす(ごっこ遊び、積み木、自然観察など)
- 「学ぶこと=楽しい」と感じられる工夫をする
- ルールやしつけは、「理由」を伝えて納得できるように
- 受験を最優先にせず、親自身も楽しむ姿勢を大切にする
小学校受験を通じて、子どもが「学ぶことが好き!」と思えるような関わり方ができれば、のびのびとした成長と、受験準備の両立は十分可能です。