小学校受験を目指す中で、学校説明会はとても大切な機会です。
パンフレットやウェブサイトで見て憧れていた学校も、実際に先生の言葉を聞いてみると、想像していた教育方針や雰囲気と異なると感じることがあるかもしれません。
そんなとき、「それでもこの学校にこだわるべきか」「新たな志望校を探すべきか」と、迷いが生じるのは自然なことです。
この記事では、説明会で志望校への印象が変わったときに、どう考え、どう行動すればよいかを、具体的にお話しします。
なぜ説明会で印象が変わるのか
まず知っておきたいのは、説明会で初めて「学校の本音」が見えることが多いということです。
公式なパンフレットには、どの学校も理想的なことが書かれています。
しかし、説明会では、先生方がどんな言葉を選び、どんなことに重きを置いて話すかによって、その学校の「本質」や「リアルな教育観」が垣間見えるのです。
だからこそ、違和感を覚えたときは、それを無視しないことがとても大切です。
違和感は、あなたの家庭が大切にしているものと、学校が目指すものにズレがあるというサインなのです。
実例紹介:我が家の場合
わたしの家庭でも、実際にこのような経験がありました。
もともと、非常に人気のある小学校が第一志望群にありました。合格できたら本当に嬉しいと思うほど、憧れていました。
私たちが子育てで大切にしていたのは、子どもの才能をできるだけ伸ばしてあげること。
特に学業だけでなく、もし運動や芸術など他の分野で強い興味や才能を持つものがあれば、積極的にチャレンジさせたいと考えていました。
説明会で、先生にそのことを質問しました。すると、こう返ってきたのです。
「我が校は授業を大切にします。課外活動は自由ですが、たとえばコンクールが近いからといって、授業を欠席・遅刻・早退することはないようにしてください。」
授業を大切にするというのは、確かに素晴らしい姿勢です。
しかし、私たちが理想としていた「子どもの個性を尊重する柔軟な教育」とは、少し異なっていました。
“学校中心の生活を最優先する”というメッセージが強く伝わり、「この学校に入ったら、我が家が大切にしたい価値観とは違う育ち方になるかもしれない」と感じたのです。
悩みましたが、最終的には、志望校リストから外す決断をしました。
どれほど憧れていた学校でも、子どもの将来を考えたときに“合う学校”を選ぶべきだと気づいたからです。
印象が変わったときにすべき3つのステップ
1. 違和感の正体を言語化する
まず、説明会で感じた違和感を「なんとなく」で終わらせず、具体的に言葉にしてみましょう。
- 何に対して違和感を覚えたのか
- どの言葉や態度からそれを感じたのか
- 自分たちが大切にしているものと、どの部分がズレていたのか
こうして整理することで、感情だけに流されず、冷静な判断ができるようになります。
2. もう一度、家庭の「軸」を確認する
次に、我が家にとって一番大切なことは何かを見直します。
- 自主性?
- 個性の尊重?
- 学力の高さ?
- 伝統ある教育?
- 友達関係や人間力?
家庭の教育方針や、子どもにどんなふうに育ってほしいかというビジョンがはっきりしていれば、志望校の選択も自然と見えてきます。
3. 他の学校も積極的に見てみる
そして、新たな視点で他の学校も探してみることを恐れないでください。
たとえば、「柔軟な対応」を重視する学校もあれば、「個性の発揮」を大切にする学校もあります。
また、一度印象が悪くなったからといって、その学校を完全に否定する必要はありません。学校にはクラス担任や環境の違いもありますので、他の先生の話を聞く機会を作るのも一つの方法です。
まとめ・結論
学校説明会で「思っていたのと違う」と感じたら、それは大事なシグナルです。
違和感を見過ごさず、自分たちの家庭の価値観と改めて向き合いましょう。
憧れやブランドだけで学校を選んでしまうと、入学後に後悔することもあります。子どもにとって本当に合う学校を選ぶことが、未来の幸せな学校生活につながります。
そして、説明会での先生との対話は、学校との“相性”を測る最高の機会です。
焦らず、誠実に、わが子にとって最良の選択をしていきましょう。