小学校受験では、「ペーパー力」や「巧緻性」だけでなく、運動能力 も重視されます。
特に、行動観察や運動試験(模倣運動・リズム運動・基本運動) を通して、体の使い方・指示の理解・協調性など、幅広い能力が見られます。
しかし、運動能力も「一夜漬け」でどうにかなるものではなく、日々の積み重ねが何よりも大切です。
この記事では、年齢別にどんなトレーニングが必要かを解説しながら、家庭でできる運動の工夫やおすすめグッズ をご紹介します。
小学校受験で見られる主な運動課題
- 指示に従って動けるか(模倣運動)
- ケンケン、スキップ、ジャンプ、ボール投げなどの基本運動
- ルールを理解し、集団で協調して運動できるか(ゲーム型運動)
- 運動中の姿勢、姿勢保持、切り替えの速さ
単なる運動神経の良さではなく、「理解して動く力」「ルールを守る力」「丁寧に体を使う力」が問われます。
年齢別:運動能力を育てるトレーニング
【2〜3歳】
動きを楽しむ時期。自由に体を動かして基礎を作る
- よちよち走り、ジャンプ、転がるなど全身を使った遊び
- ボールを投げる・転がすなどの簡単なボール遊び
- 手をつないでスキップごっこ、まねっこ運動
日常のポイント
- 公園での外遊びを積極的に
- 「見て見て〜!」と動きに自信を持たせる声かけを
【4歳前後】
指示を理解して動くこと、体をコントロールすることを意識する時期
- 片足立ちやケンケンの練習
- 丸や線の上を歩く(バランス感覚)
- ボールを狙った方向に投げる、キャッチする
日常のポイント
- 「赤信号で止まる、青で走る」など、ルールと動きの組み合わせを意識
- おうちの中で「まねっこ体操」など、指示運動の遊びを入れる
【5歳〜受験直前期】
「正確に動く」「ルールを守って動く」練習を本格的に
- 模倣運動(教師の動きを見て同じように動く)
- ルールのある簡単なゲーム(障害物競争、ボールリレーなど)
- スキップや縄跳びなど、リズムに合わせた運動
日常のポイント
- ゆっくり丁寧に、最後までやりきる習慣をつける
- 靴をそろえる、立ち止まって待つなど「止まる」練習も大切
運動能力を高めるおすすめのおもちゃ・グッズ
1. バランスストーン・平均台
→ おうちでバランス感覚を養える。まっすぐ歩く練習や、模倣運動にも応用可。
2. トランポリン(家庭用)
→ ジャンプ・空間認知・体幹の強化に最適。雨の日でも使えて便利。
3. ボール(やわらか素材)・ターゲットボード
→ 投げる方向のコントロールや、距離感覚を育てる。親子で競争も楽しい。
4. スキップ練習グッズ(ジャンピング縄など)
→ 苦手な子が多いスキップも、補助具を使えば感覚がつかみやすい。
5. ルールのある運動あそびカード・体操DVD
→ 指示に従って体を動かす練習に。飽きずに続けられる教材が便利。
親の関わり方のポイント
1. 「できばえ」より「楽しんで挑戦する姿勢」をほめる
→ 「ちゃんと先生のマネできたね」「がんばって最後までやったね」など、取り組む姿勢に注目する声かけ を。
2. 「ルールを守ること」「切り替えること」を意識させる
→ 「笛が鳴ったら止まる」「並ぶときは静かに」など、集団活動を意識したルール感覚も育てる。
3. 親子で一緒に体を動かす時間を楽しむ
→ おうちで「おしり歩き競争」「ジャンプレース」「お片付けリレー」など、運動×生活習慣の遊びもおすすめ。
まとめ:運動能力は、毎日の遊びの中で育てられる
年齢別の運動育成ポイントまとめ
年齢 | 主なねらい | 活動例 |
---|---|---|
2〜3歳 | 全身を使って動く | ジャンプ、ボール転がし |
4歳前後 | 指示理解と体のコントロール | ケンケン、バランス運動、まねっこ |
5歳〜 | 丁寧さとルール意識 | 模倣運動、スキップ、集団ゲーム |
「運動が苦手…」と心配する前に、子どもが「できた」「楽しい」と思える体験を積み重ねること が第一歩です。
小さな成功体験が、受験本番での自信につながっていきます。