小学校受験に向けて「模試を受けるべきか?」と悩む親御さんは多いのではないでしょうか。模試は、単なる実力チェックではなく、 「本番の環境を経験する場」 でもあります。特に、小学校受験では 子どもが初めて親と離れて試験に臨む ことになるため、模試を通して場慣れしておくことが重要です。
しかし、 模試には種類があり、目的に応じて受験計画を立てることが大切 です。本記事では、 模試の種類とその活用法、受験時の注意点 について詳しく解説します。
小学校受験の模試には2種類ある
1. 総合模試
総合模試は、特定の学校に偏らず、小学校受験全般に必要な能力を測る試験です。
特徴
- 幅広い基礎力をチェック できる
- 志望校が定まっていない場合にも有効
- 偏差値などの客観的な評価を知ることができる
おすすめの活用法
- 受験勉強を始めたばかりの段階で 現状の実力を把握 する
- 志望校のレベルに対して どの程度の位置にいるかを知る
- 受験全般の基礎力を身につけるために活用する
2. 学校別模試
学校別模試は、 特定の学校の考査に近い内容で出題される模試 です。
特徴
- 出題傾向が志望校に近いため、実戦的な対策ができる
- 本番の環境に慣れるのに最適
- 面接や行動観察が含まれることもある
おすすめの活用法
- 志望校が決まったら、 第一希望の学校の模試は必ず受ける
- 本番前のリハーサルとして 実際の試験環境に慣れるために活用
- 過去問対策と組み合わせる ことで、より効果的な学習が可能
なぜ模試が重要なのか?
1. 本番に近い環境を経験できる
小学校受験は、 初めての環境で親と離れ、一人で試験に臨む という大きな挑戦です。普段の家庭学習や塾の授業とは違い、模試では 「見知らぬ先生」「初対面の子どもたち」「慣れない試験会場」 という環境になります。
そのため、模試を経験することで、子どもは次のような学びを得ることができます。
- 「試験は怖くない」「緊張しすぎる必要はない」と知る
- 「指示をしっかり聞く」「時間内に解答する」といった試験の流れを理解する
- 初めての環境でも 自分の力を発揮できるようになる
2. 親にとっても「受験サポートの訓練」になる
模試は 親の受験準備の場 でもあります。
- 試験当日の動き(送迎の時間、持ち物、会場の雰囲気など)を体験できる
- 結果を分析し、弱点を把握する習慣がつく
- 志望校選びの参考になる(総合模試で得た偏差値や順位をもとに志望校を調整)
模試を受ける際の注意点
1. 模試の受けすぎに注意!
「たくさん受ければ慣れるし、成績も上がるのでは?」と考えがちですが、模試の受けすぎは 逆効果 になることもあります。
子どもにとってのデメリット
- 負担が大きくなり、ストレスが増える
- 模試の緊張感がなくなり、本番で集中力が落ちる
- 復習に時間をかけられず、ただ受けるだけになってしまう
親にとってのデメリット
- 結果に一喜一憂し、情報に振り回される
- スケジュールが過密になり、親子ともに疲弊する
適切な受験頻度の目安
- 総合模試は年3〜4回(初期の実力確認+定期的な進捗確認)
- 学校別模試は志望校ごとに1〜2回(本番前の実践練習)
2. 模試の結果に振り回されないこと
模試の結果はあくまで 「現時点での力を測るもの」 であり、最終的な合否を決めるものではありません。
- 点数や偏差値だけでなく、 解答の過程や課題を確認する
- できなかった問題を分析し、 「何が足りなかったのか?」を考える
- 焦らず着実に対策を進める
特に、小学校受験は 試験当日の体調や精神状態が大きく影響する ため、模試の成績が良かったからといって合格が確約されるわけではありませんし、逆に悪かったからといって落ちるとも限りません。
まとめ
小学校受験の模試は、 本番の環境に慣れるための重要なツール です。
模試には 「総合模試」と「学校別模試」 の2種類があり、 目的に応じて適切に活用することが大切 です。
模試のポイント
✅ 総合模試は「実力把握」に活用(基礎力や偏差値を確認)
✅ 学校別模試は「実戦練習」に活用(志望校の傾向に合わせた対策)
✅ 模試の受けすぎには注意(適度な回数で効果的に活用)
✅ 結果に一喜一憂せず、課題を把握して対策を進める
受験本番で実力を発揮するために、模試をうまく活用しながら 親子で受験準備を進めていきましょう。
参考文献
この記事を作成するにあたり、以下の書籍を参考にしました。「模試とその付き合い方」というコラムがあります。
模試の結果の受け止め方や、受けるべき模試の選び方なども説明されているので、一読をお勧めします。